君影草

 

きっかけははるか昔で、明確なきっかけなんてなかったのかもしれないけれど、間違いなく生きがいで、生活の中心で、今ここに生きていることこそが彼らに生かされてきた証。

特別大変な環境で育ったわけでもなければ特別大きな苦悩を乗り越えたような人生でもないけれど、人並みに悩んでちょっとした壁にぶつかって、ちょっぴり人づきあいが苦手で、周りに良い風に見られたくて”良い子ちゃん”で生きてきた人生。生まれた時期の影響なのか、どこかで常に周りと比べて劣等感を抱いてきた人生。

 

自分が自分らしくいられる感覚があった。彼らを通して自分らしさを形成することができた。幸いにも、これまでずっと誰にも否定されずに、自分の好きを貫き通すことができた。楽しかった。ずっとずっと。彼らを話題とした友人との会話も、共通の趣味で盛り上がれるSNSでの新しい出会いも。

 

ちょっぴり、人生を託しすぎてしまったかな。広い世界に、もう少し早く目を向けてあげるべきだったかな。ここしかなかったから、ここしかないと思っていたから、ここでダメージを受けるとどん底に落ちて、分からなくなって、失うことが怖かった。分かっているのに、絆されて、また狭い世界の手綱を握ってしまった。

 

すべてが止まってしまったあの瞬間、あの期間が見直すきっかけだった。期待しては裏切られ、何処にもぶつけようのない憤りを抑えるしかなくて、辛かった。でもその辛さはみんな同じだから。そう言い聞かせて、僅かに感じていた違和感から目を逸らした。

 

繋がりから派生して、新たな世界を知った。知らない、広い広い世界だった。新たな出会いの中でまた新たに出会いがあり、その繰り返しと共通点探し。今までいた世界だけでは知りえなかったたくさんのことに出会えた、出会えている、出会えるであろう、このワクワクに、純粋な心があることに、気づけて嬉しくなった。

 

少し離れてみて、良い距離間でいられるようになったから、客観的になれた。果たされた約束。ずっとずっと根に持って、怨念にも似た執着心だけでここまで来た。正直、その日を迎えるのが怖くもあった。ずっとしつこく、永遠に言っていたのに、本当にわがままだね。絆されて戻るのか、やっぱり許せないやって終わらせるのか、その日を迎えてどう思うのかが分からなかったから。いざその日を迎えてみて、やっぱり分からなかった。分からなかったけど、納得はできたと思う。

 

許さない許さないという気持ちだけでここまで来たと思っていたけれど、本当はとっくにもうそんなことどうでも良くて、ただ大好きだった人に過去を否定されるのが怖くて、そんな歪んだ気持ちで押さえつけていた。

 

全然違ったよ。とっても大切にしてくれた。あの時に感じた悔しい気持ち、これまで抱いてきた感情、全部を肯定してくれた。あの時の分までって言葉。ここまでは想定内ではあった。言葉だけじゃなくて、誰が見てもわかる形で、それを具現化してくれたこと、これがちょっぴり想定外で、動揺してしまった。どうしてもあの記憶が植え付けられているせいで、信じきれていなかったから。ああそうだよなぁって、こういう人たちだったなぁって。まるで悪者みたいに仕立てあげていたのは私の歪んだ感情だった。でももうきっと大丈夫。否定されないって分かったから。否定しようとしていたのは、自分自身だったのかもしれないってことに気づけたから。

 

1ヶ月以上が経って、楽しかった過去のことを思い返してみたり、悔しくて悔しくて仕方なかった時のことを思い返してみたり、今やビッグになった希望の星に救われた日々を思い返してみたり、今となってはどれも良い思い出だなと思えている。二択しかないと思っていた道が、本当はたくさん枝分かれしていて、自分の力で歩む道に進みたいと思った。過去も今も未来も、全部を受け止めて、“自分軸“で生きていきたい。他人に人生を委ねる怖さを知ったから。

 

 

私が夢中になれる場所、エンターテインメントの世界を教えてくれたと言う事実はこれからもずっと変わらない。何があっても私の原点。どんな形であれ、いつまでも大切にしていきたいよ。

 

 

ありがとう。

 

大好きだった

ジャニーズエンターテインメントが。

 

これからも続く、長い長い夢物語。

その一節に、いや二節?、もしかしたら三節に、素敵な彩りと輝きをありがとう。

 

ひょっこりと、また出会うなんてこともあるかもしれないね。

その時は、またどうぞよろしくね。

 

 

一旦は、ここでお別れ。

 

 

本当にありがとう。大好きだったよ。

 

 

 

ばいばい。元気でね。

君は太陽




 彼との出会いは偶然だったのか必然だったのか、そんな答えのない問いを悶々と考えていたりする。


 勝手に執着して勝手に捻くれて、自分でもよく分からなくなっていた。境界線を引くのが下手すぎて、どこまでが自分なのか分からなくなっていた。もうどうにでもなれって思ったりもした。

 大きな分岐点の1つにいた。あの時、もしあのまま突き進んでいたらどうなっていたのかな。今みたいに笑っていられたかな。やりたい事のはずなのに、どうしても明るい未来が想像できなかった。どこかで、自分とあの人は違うんだって、ちゃんと思えていたのかもしれないね。でも、変える勇気がなかったの。変えることで、全てを否定してしまうんじゃないかって思ってたから。そっくりそのまま同じ道を辿らないと気がすまなかった。本当に執着しすぎていたし、義務感が強くなりすぎてた。


 濁った心に彩りを与えてくれたのが、彼だった。暖かくて柔らかい言葉で、色を付けてくれた。陽を照らしてくれた。純粋無垢で真っ直ぐな想いを、不器用ながら一言一言、丁寧に届けてくれた。彼独特の暖かさで包み込んでくれた。錆びてグチャグチャに絡まった冷たい鉄の鎖を、その暖かさで溶かしてくれたね。それは間違いだって否定するわけでもなく、かと言って野放しにするわけでもなく。本当に、欲しい時に欲しい言葉を掛けてくれたの。おかげで、納得のいく道を選択することができた。何故か、当初望んでいた道と同類の道筋を辿っている気がするけど。

 でもね、今、心の底から楽しいと思えているよ。もちろん不安になる時もあるけれど、彼と横並びで手を繋いで一歩一歩 歩んでいるんだって思うと、不思議とすっと身体が軽くなる。


““夢はスーパーアイドルになること““

 ずっと言い続けているね。わたしの中ではもうずっとスーパーアイドルだしスーパーヒーローなんだけどなぁ。現状に満足せずに、ずっとずっと高みを目指す彼が好き。

 時には立ち止まって、一緒にピクニックでもしてくれたら尚嬉しいよ。


 いつも幸せのために戦ってくれてありがとう。そんな貴方の幸せな日々を、わたしは心からお祈りしております。

 世界一、幸せになってね。 



出会ってしまった 君は太陽